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pay a tribute to the leisured people


by molcelsig
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エンゲージ・ブルー

現在、私の周囲は、俄に結婚ラッシュである。
いわゆる「適齢期」というやつらしい。

4月から7月まで、実に5組が式を挙げる。
何の因果か、喜ばしいことに、うち4組は披露宴からの出席を予定している。
残る1組も呼べないことはない、とのことらしい。

毎月の出費を考えると…そりゃエンゲージブルーにもなる。

という誤法による話ではなく、というか慶んでカネを包んでいる訳であるから、ブルーになりようがないではないか。

さて。
エンゲージブルーの話。

何人かの話を聞くにつれ、どうやら女性にこれになる傾向が多いようだ。少なくとも、知り合いの男子で、この徴候が見られた人はいない。

そして…先日、エンゲージブルーに陥りかけた人の話を聞きに行ってきた。
大体に於いて、この手の話は愚痴が惚気に大別される。

彼女が酒を片手に蕩々と語り出したことと言えば、後者、つまり惚気話であった。

プライバシーの観点からも詳細は省くが、要点だけ言えば、未来の旦那は彼女との結婚に浮かれ過ぎてヘタこいた(名誉のために言うが、浮気ではない)、らしいのだ。

一見、愚痴っぽく聞こえるのだが、原因が惚気を多分に含んでいる。

彼女は、ヘタこいたことに対して酷く傷ついたようだが、「結婚に浮かれるぐらい愛されているのだろう?」と問えば、まんざらでもない顔をする。

ん〜、これだから女ってやつは…。

その後…元来酒の飲めない私は、いつものようにジンジャーエールを啜りながら、いや呷りながら、彼が彼女をどれほど愛しているのか(因みに会ったことはない…)、どれほど誠実なのか(何度も言うが会ったことはない…)、を想像の許す限り語り、すっかり満足気な彼女を駅まで送っていった。

以来、連絡はなし。
多分、上手く事が運んでいるのだろう。

彼女は、きっと自分の判断が正しいのか、例え正しかったのだとしても、それをプロモートする何かが欲しかっただけなのかも知れない。

私は思うのだけれど、今の選択が相対的な意味で正しいのかどうかなんて、多分誰にも分からない。
私達に出来ることと言えば、選択したその先で、より良く生きていけるように努力するだけだ。
自分の選択したことが正しかったことを証明するために、過去の自分に胸を張れる様に。

そうすれば、きっと終わりを迎えたとき、こう思えるだろう。

「悪くない人生だった」

って。
# by molcelsig | 2008-05-05 23:43 | 今日の出来事

描いた未来

「もう、家に帰ろう」

写真家・藤代冥砂が、彼の妻でモデルでもある田辺あゆみを3年に渡り撮り続けた写真集である。

この写真集との出会いは、ある写真雑誌のポートレイト特集での1枚の写真。

柔らかい光の中…
風で翻るベール…
その奥で、微笑む花嫁

藤代氏は、首からライカM3をぶら下げて式に臨んでいたそうだ。

神父に何度も「本当にそれでいいの?」と尋ねられたらしい。

一生に一度のこと。
だから、一番近くで撮りたかった。

素晴らしくシンプルで、素晴らしく温かくて、素晴らしく彼らしい答え。

彼は言う。

『写真に写っている彼女は、過去の人だ。
見る度に、あの時には戻れないと思う。
だからこそ、今この瞬間を大切に生きよう、精一杯に愛そうと強く思うのだ。』

かつて…

私にも、撮り続けたいと思った人がいた。
しかし残念ながら、その人は私のもとを去り、ファインダーの中からもまた消えてしまった。
彼女のいない、物足りなさだけが残る風景を撮り続けることは、糸の切れた凧のようなもので、一時の風に乗り飛ぶことは出来たとしても、いつかは地面へと落ちる。

写真を撮ることは、私にとって「対話」であったのかも知れない。
撮影者と被写体の間で紡がれる無言の対話。
多分、体を重ねることよりも、ずっと大切なことだった。
私は写真を撮ることで、彼女との繋がりを求めていた。

「大切なものは、失ってから初めて気付く」
誰かは言うだろう。
でも、そんなことは…、本当に大切なものは失う前から分かっている。
何かを持てば、いつかその何かは失われる。
失わないためには、初めから所有しなければいい。
だから…、大切なものを失いたくないから、誰かに依存することなく生きていくことを望んだ。

でも、それは、「今」を生きていくことを放棄しただけなのかも知れない。

未来に絶望を思い描き、それを避けるように生きることが間違っているのか、それは分からない。
しかし有り体に言えば、私自身そんな逃避のような生き方を望んでいる訳ではない。

必要なのは、「今この瞬間」を大切に生きること。
そして、その結果迎えるだろう未来が、たとえどのようなものであったとしても、真摯に受け止めることだ。

さて。
そろそろ内省の時間を終えよう。

「帰る場所」を誰かの中に見出すことは、今はとても曖昧模糊としていて、それこそ茫洋たる平原を歩くようなものかも知れない。

でも、まずは一歩目を。
出来ることなら、力強く、颯爽と。
# by molcelsig | 2008-03-30 23:49 | 今日の出来事

泣かなくていい

その時、彼女は泣いていた。

湿っぽくなるのは独りのときで充分だと思っている。
だから、最後の言葉は簡潔で、少しだけ自虐的だった。
みんな笑っていた。
僕も笑った。

でも、彼女は泣いていた。

一緒に卒業しよう。
そう、言ったこともある。
しかしながら、多くの約束がそうであるように、この約束もまた叶うことはなかった。

約束を守れなかった。

僕は、彼女を残してここを去る。

別れ際、僕は言った。

「心配しなくていい、泣かなくていい、すぐに戻ってくるから。」

彼女は言った。

「それは、それで…ねぇ。」

う〜ん…ツンデレ…。
# by molcelsig | 2008-03-29 03:34 | 今日の出来事

時間がない

入社日までいよいよ1週間を切った。

それまでに、データ整理と、プラスミド整理、デスクの片づけと、ロッカーの片づけ、やり残しの実験、これからやる実験の仕込み…で、兎に角忙しい。

プラスミド整理が取り分け難敵であり、5年もいれば作製したプラスミドの数など計り知れず、ノート半分を終えたあたりで200を超えている。
これにひとつひとつ、どんな制限酵素サイトを使っているのか、組み込んだ時に用いたプライマー情報や、変異を入れていればその説明、ベクターの特徴などを書いていくため、非常に時間が掛かる。

まぁ、作製すると同時に整理しておけば良かったのだが…
日頃の怠慢のシワ寄せが最後に来てしまった…というわけである。

そして明日は、私の送別会と。
一応、4月以降もラボに出入りする予定ではあるが、「ケジメ」ということらしい。
仕事が中途半端なため、ケジメを付けられていないのが心苦しくもあるのだが…。

ん〜…もう文章がぐだぐだだ…。

おしりも痛いし。

もう、家に帰ろう。
# by molcelsig | 2008-03-28 00:13 | 今日の出来事

本日もパスタ

このタイトルを見て、『シェフ』とか『アラスカ』とか『フランベ』とか『オーロラソース』とか『炎の料理人』とか『ドーム型』とか『食感はモチに近い』とか…、そういったフレーズが出てくるようなら、あなたは立派なバカである。

是非、友人になって下さい。

さて。
本日もパスタなわけだ。

最近は、休日の昼、時間が無いの時の夕飯は大体パスタだ。
何と言っても時間が掛からない。
オイルベースならば、ほとんどパスタを茹でる時間だけであるから、湯を沸かし始めてから15分ぐらいで出来上がる。
それに、サラダなどの付け合わせを合間に作ったとしてもプラス数分ぐらいなもので、至極簡単簡潔スピーディ(どっかで似たようなフレーズがあったような…)なのだ。

早くも手抜きか…、とお思いかも知れないが、「エコロジカルはエコノミカルである」という持論を展開する私にとっては(まぁ、カネが無いというのが本音だが…)、手抜きも悪くない。

しかし、気が付けば23時…。

昼は既に豚肉とキャベツのパスタ(オイルベース)を食べてしまっているため、出来れば夕飯は冷凍期間が1ヶ月を超えてしまったブリをなんとかしたい…。
いや、でもまだ帰れないし…。

む〜、ということで、本日はカルボナーラだ。
卵買って帰ろう。
# by molcelsig | 2008-03-20 23:12 | 今日の出来事